Sep 03, 2002
Palm.incというハードベンダー
パームコンピューティングの主力営業部門が日本から撤退 (BCN)
既にあちこちで伝えられておりますが、ハンドスプリングの撤退から1年、ついに本家までが・・・、驚きましたが企業としては当然の選択ですね。
日本市場が言語を含めてとても特殊であることは、SONYが日本と米国でモデルを分けていることでも明らかであり、マーケティングや企業体力(生産能力)を含めてその市場に対応した製品を出せなかったということなのでしょう。
ハードベンダーという立場でPalm.incとSONYを比べると、良くも悪くも米国と日本の製造業の体質の差をそのまま表しているのではないかと思います。あくまで想像ですが。
自動車業界でいうと(他は良く知らないので)、欧米企業は数の論理で、規模が大きくないと生き残れないということで合併を繰り返し、同じ製品を大量に製造販売することで生き残ろうとしています。その車種専用の生産ラインで大量生産をすることで量産効果を最大限に生かし、利益を出そうというわけです。安定して大量に売れていれば良いのですが、売れなくなるとその生産ラインは無駄になってしまいます。つまり、少品種大量生産向きなんです。
対する日本の自動車会社、特にホンダは、同じ生産ライン上でいくつもの車種を混合して生産することが出来るというフレキシブルな生産システムを作り出し、生産量が少なくても利益が出るようになっています。それにより、売れるものはより多く、売れないものでもそれなりの生産が出来、トータルとしての生産量が稼げれば良いというものです。つまり、多品種少量生産向きです。
どちらが良い悪いではなく、主力市場に合った生産システムを企業判断として築き上げてきたのだと思います。
さて、実際のところPalm.incがどういう生産方式を採っているか分かりませんが、以前の在庫騒ぎなんかを見ても、あまり小回りの効くシステムではなさそうです。そういう意味では日本市場には入り込みにくいのかなと思ってしまいます。特にSONYのような強力なライバルがいる土壌ですし。
とはいえ、日産がトヨタの技術を買う時代ですから何が起こるか分かりません。
日本のPDA市場がもっともっと大きくなれば、Palmも戻ってきてくれるでしょう!てか、戻ってきてくれ〜!
まとまりが無くてスミマセン。
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